リズムのある生活が
子どもの安心感を育てます
セシリアの保育室
柔らかい光に守られた保育室には、ウォルドルフ人形、淡い色のあそび布、
木の根を磨いた積み木、石や木の実や貝などを備えています。
子どもたちが見るもの、耳にするもの、鼻でかぐもの、口に入れるもの、触れるものは、なるべく命に近いものをと願っています。
機械音を保育に持ち込むことはありません。
三原色によるぬらし絵
週に1度、自由あそびと並行して、ドイツの水彩えのぐを使った、ぬらし絵をしています。
ぬらした画用紙の上にゆっくりと色が広がり、まじりあうのを楽しみます。
部屋の自由あそび
子どもは自分のまわりで起こることが、みなよいことだと思っています。
大人のようすを自分のなかに深く受け入れ、まねあそびとして再現します。
存分に遊んだあとは、小さな鈴と、ささやくような歌を合図に、手洗いとかたづけが始まります。
混ざったおもちゃを、先生と一緒にもとどおりに分けて、それぞれのかごにしまいます。
椅子を丸く並べたら、お祈りの時間へと移ります。
朝のうたとお祈り
息と心をおちつかせて、お日さまや雨にあいさつします。
よい香りのオイルをもらって手あそびをし、うたを歌い、朝のお祈りをとなえます。
これは特定の宗教に属する祈りではありません。自然と文化の恵みをたたえて感謝する、となえうたです。
それからみんなで輪になって、うたに合わせて身体を動かします。
子どもがそれぞれのやりかたで、先生の動きを模倣します。同じ遊戯が、約一か月続きます。
外での自由遊び
今まで内に向いていた子どもたちの気持ちが、はじけるように外へ飛び出していきます。
砂あそび、泥んこあそび、大なわとび、ブランコ、木のぼりをします。砂や庭の花でごちそうをつくり、ケーキを焼きます。おみせやさんごっこ、おうちごっこ、セシリアごっこ、学校ごっこもします。
週2回、公園やお宮、田んぼ道へ、身近な自然に触れる散歩に出ます。
お昼ごはん
お弁当をいただきます。
ふたを開けると、そこにはおうちの空気があります。お弁当に込められた作り手の励ましに、にっこりします。
午後の外あそび
砂場、庭の小屋など、思い思いの場所であそびます。
子どもたちは、自らの意志と想像力で、ダイナミックなあそびを展開してゆきます。
素ばなし
降舎前は、先生の語りによる昔話を聞きます。
素ばなしは、絵本や紙芝居のように絵の力を借りることなく、耳から入ってきた言葉を、自力で「おはなし」に組み立ててゆくので、子どもの聞く力を育てます。
毎日お話を聞くことで、子どもたちのイマジネーションがふくらみ、やがてそれが、あそびのなかに生かされるようになります。
帰りのあいさつ
歌によって、お互いにさようならをします。
その後、ひとりひとりの子どもが、先生とさようならのだっこをして帰ります。
このように1日のリズム、 1週間のリズムがくり返されることで、子どもは次に起こることを安心して受け入れられるようになります。
またそれが、子どもの自信を育てることにつながります。